事業の移行や、携わる人の交代によって、別の団体となる?

こんにちは~。
また改めて、ぼちぼち書いていきます。
今日はこの話。


先日某団体のイベントに参加してきました。
イベントの内容は、ここでは話せませんが、表題の件について思うことがありました。


【1】はバックグラウンド的な話、【2】【3】は現在進行形の話ですが、結論として伝えたいことは、「大きな変化がNPONGOの中では、時にあるが、その時こそ丁寧なコミュニケーションが大事」ということです。

 


<3つの実例>
【1】某地方都市に拠点のある団体(人の観点)
私が学生時代にお世話になってきた団体のことです。


私は卒業後は表に出過ぎて「口数の多いOB」になるのは嫌だったので、離れ過ぎない範囲で、少し遠くで応援する時期が続きました。

 

それでも、ある時、「自分にとって、更に遠い存在になってきた」と思う時期があって、それが当時の理事長の「代替わり」の時期でした。
交代前の理事長に、在学中すごくよくして頂いたことと、次の理事長が、私にとってはよく知らない方だったことが影響したようです。


2年以上連絡を取る機会がなく、関係性が途絶えかけました。

なお、この頃私も転居や家の都合等で、なかなか現在のように国際協力に関心を向けることができなかった時期にあたります。


準認定ファンドレイザーをとった2019年頃に、ようやく落ち着いてきて、ふとした時に、「挨拶でもするか」という形で事務所に連絡をしました。
返答も頂き、その間の変化が伝わってきました。

 

返答がこの時、来なかったとしたら、さて「原体験を得た場所」と言い続けられていたかどうか?
丁寧なコミュニケーションの必要性は、そこにある気がします。

 


【2】某東京に拠点のある団体(事業内容の観点)
元々海外事業専門の団体であり、海外事業に関心を持ったので応援を開始したところです。当時は、「国内事業を開始する」という話は聞いていませんでした。

先日ですが、準備を進めていた国内事業が軌道に乗ってきて、今後力を入れていくとのお話を聴きました。
→以前から情報は得ていましたが、私の中で消化に数か月かかりました。


この発表が「唐突な」ものであったとすれば、さて応援し続けているか?
言いたいことは【1】と同じ。丁寧なコミュニケーション、寄付者と団体との情報共有の重要性です。

 


【3】某東京に拠点のある団体(事業地の観点)
こちらはスタッフさんや事業の内容はそこまで大きく変化していないのですが、「事業をする国」が大きく変更されてきています。活動を終了する国の一つが…カンボジアです。

やはり、この話は唐突ではなく、半年~1年くらい前には広報物などを通じて得ていた情報なので、応援する方も心構えというか、「思い直す」準備ができるんですね。
年会員という形で応援しているところですが、先日更新し、次年度も応援させて頂くことにしました。

 

<【1】~【3】の話で伝えたいこと>
応援者は、事業に加え、
・特定のスタッフのファンになった上での、寄付という形での応援開始
・特定の地域に思い入れを持った上での、寄付という形での応援開始
という行動をとることが多く、少なくとも私は上記2点の要素は強いです。


それは裏を返せば、「スタッフ(中心人物)」や「地域(活動地)」の変遷は、「寄付者に動揺を与える」ということです。
活動目的や事業内容、組織のトップを変える必要が出た時には…1年では短いですね。
1年以上前からの発信が、組織には求められると思います。

未確定情報は発信できないので、実際には発信できるようになったことから、小出しに進める形になりますが、ある総会で、あるニュースリリースで、「突然出す」よりは、ずっといいというのが、直近で応援している団体内の「変化」に直面している私の感覚です。


在り方が変わっても、ご縁ある団体はできるだけ長く応援し続けていきたいですね。
ではでは~。

つり銭型寄付について雑感

こんにちは~。
本日はこのテーマについてのもやもや感について。


寄付したいと思えるところには寄付している私ですが、その傾向が増えると、「ついで寄付」に敏感になります。


改まって寄付しているところよりも、ずっと金額が小さくて済むのに、レジ横の募金箱にはなかなか寄付する気がおきないです。
正確に言えば、「寄付には目的が大事」と、知れば知るほど、つり銭型寄付ができなくなりました。


敷居を下げるという意味では、「身近に募金箱がある」ことは有効だと思います。
透明なものも多いので、寄付の集まり具合も買い物とかしているとよく見る機会があり、集まっている以上は、意味がある形式だと思います。

ではなぜ、15円20円前後でも、現在の私は募金箱に入れないのか…。


うーむ。送金の報告はともかく、送金後の成果の報告をお客さんに知らせているお店は、あまりないのが原因かもしれないですね。
川田はお金出すならそこは知りたいし、前者と後者は似て非なるものという率直な意見も持っています。


もう一つ。
こうした形式の募金箱は、多くの場合、送金先が「多くの人が知っているところ」になっています。お店には不特定多数の人、色々な関心を持っている人が来るので、あまりニッチな団体は選びにくい。

いかにも「公式」っぽい寄付先って、私あまり得意じゃないので、毎回あまり魅力的に映っていないのかもしれないです。

 

大組織への寄付に対して少々懐疑的な川田ですが、さて今後どう思考していくか。
引き続き学習していければ。

ではでは~。

羽根とバッチと「いいことしてます」感

こんにちは~。
今日はこのテーマ。 

私が寄付をする理由としては、利他・善意のみとは限らず、多少利己的な理由もあるということは、時々このブログでも書いています。


1 善意に偏っていない寄付行動

寄付はお金の勉強や自分への投資という側面もあります。
善意のみではありません。


むしろ、善意一辺倒の動機や、「できた人」感を、寄付者は強調するのを避けた方がいいでしょう。


 ・打算的な一面
 ・ぐうたらな一面
 ・おっちょこちょいな一面


数え上げれば多いのですが、私にも上記の面は多数。
はー…。

と前置きはここまでで、ここからが本題。


「善意への偏重、強調は、迷っている人を寄付から遠ざける」

 

「私寄付するのにふさわしい人格かなあ~」と、思ってしまうんですよね。
「いいことしてます感」、寄付者に過剰に見せられると。

 

2 身に付けて強調すべきものではない
※ あくまで持論なので、反対意見を持たれている方は、ご自身の意見を大事にしてください。


「いいことしてます感」を誇示している、との理由から、


 ・共同募金の時期になると着ける羽根(赤いやつや緑のやつ)
 ・何かSDGsが話題になると着けるバッチ


こういうのは、率直に言って苦手。

現時点で私は共同募金に寄付していませんが、寄付していたとしても、身に着ける系のものは、着けたくないです。 


3 ファンドレイジングで気を付けること
自団体のいいところを見せ、寄付をお願いする、というのは、それはそうですが、
「自団体のいかん所を報告にて言及しているか(要改善課題の類)」について、これ結構大事。

 ・何かしようとしているけど、うまくいっていない。
 ・何かが足りない(資金?ボランティア?)・

という課題は、イメージダウンを恐れずに発信した方が、団体の姿勢としては誠実でしょう。

「いいことばかりの内情ではない私達」

を伝えると、資金面(寄付)、活動面(ボランティア)について、
 ・その原因は何か?
 ・自分には何ができるのか?

等、次の関心が出てきます。


整った「よそ行きの発信」していると、「私別に何も協力しなくても、うまくいっているならそれでいいんじゃー」という、「寄付しない理由」が、情報の受け手にとっては容易にできてしまい、上述した「次の関心」も湧いてこないですよ~。

 

「いいことしてます感」、は、寄付者もNPONGOも、ことさらに見せるのはよろしくない。
「いかん所も私たち持っています」感の見せ方も、結構重要。


この2つが伝われば幸いです。
ではでは~。

「寄付リスト」だけじゃない「繋がりリスト」

こんにちは~。

義務感ではなく善意で行う寄付。
その特性から、マンスリーサポーターなりメールマガジンなり、

 ・登録していたことを忘れる
 ・郵送物やメールマガジンが届いて思い出す

こともしばしば。

あるはずの繋がりを覚えていないということは、応援者にとっても、団体にとっても、もったいない一面があるので、対策的なことも書ければと思います。

…といっても大それたことではなく、結論から言うと「2団体以上に寄付していれば、リストを作りましょう。」というだけなのですが、整備すると

 ・現在の状態(団体ごとの繋がりの状態)が分かる
 ・現在までの状態(覚えている限り年号も入れると効果的)が分かる

という効果が得られるのでお勧めです。

 

1 繋がりリスト(寄付)
「お金を払ったことを忘れるとは何事だ」と言われるかもしれないですねー。
ちゃんと記録しておきましょう。

 ・団体名
 ・活動分野
 ・形式(マンスリーサポーター、会員、単発寄付)
 ・寄付実施月
  (マンスリーサポーターの場合、累計年月数(何年か?何年何か月か?)
 ・支払金額


これだけあれば十分です。

こういったリストを作りたいのであれば、何かきっかけがあった時にすぐにメンテナンス(更新)かけられるライトさが大事です。
「作っただけで放置」は避けたい。

<作成後>
数か月に1回見直し、「アクティブ度」を自身に問うてみましょう。
私が重視するポイントは、「寄付以外のことを、寄付している団体に対してしているか?」ほぼ一択です。

 ・ちゃんとURLから、その団体の新着情報を追っているか?
 ・何かイベントがあれば、時間取れれば参加しているか?
 ・代表者の方がSNSやブログをやっているのであれば、時々記事見ているか?

等々。
後述しますが、「ただ寄付しているだけ。目的意識が薄れ出してきた。」という感覚になった時は、応援を継続するかについて一度検討した方がいいでしょう。

その時、1つの寄付リストがあり、時々見返していれば、各々の応援先団体について、「最近ご無沙汰だな~。イベントあれば優先度上げて参加し、最近の近況聴きたい。」といった判断もできるようになります。

 

2 繋がりリスト(寄付+α)

下記は応用編になります。
寄付以外の場合について、繋がりを「一度でも関心を持った団体」について可視化してみましょう。

 メールマガジンは登録している
 ・資料請求はした
 ・イベントに参加した

寄付に至っていなくても、寄付とは異なる形で繋がりをこれまでに得ているところは、寄付をしている団体の数以上にあると思います。

 ・現在の接点

を1で挙げた項目に追加する形で、リストに組み込みましょう。
別リストではなく、合体させた方が望ましいです。


<合体させる理由>

 ・マンスリーサポーターの終了、退会時の指針(次回寄付候補)として活用するため。

社会課題に関心があったとしても、それが継続的なものであったとしても、何らかの理由で応援を中止する事は、ある時にはあるので、備えとしてのアンテナという意味でも、見やすい形で「何かきっかけがあれば寄付してもいい」という団体はストックしておきましょう。

この時、「寄付以外の繋がりの履歴」が、役立ってきます。

 ・前回は一過性の関心だったが、もう少し詳しく調べてみよう。
 ・一定期間が経過したので、もう一度イベント参加しよう。

といった動機に繋がってきます。

 

感覚だけですぐには寄付しない割には、寄付継続中の感覚には妙なところで敏感な川田。状況を可視化できるリストはお勧めなので、ぜひ作成を試みてください!


今日はここまで。
ではでは~。

近くて遠い中間支援団体…なのか?

こんにちは~。
NPONGO擁護派の川田ですが、それだけだと一辺倒になるので、批判的思考も。


事業型のNGOでお手伝いしていたこともありますが、当時も直接の事業を持っていない団体が何をしているかはよく分からなかったし、現在も実のところよく分かっていません。
なので今回はそのことについて。


1 中間支援団体・ネットワーク型組織の主な役割

・情報収集
・団体と団体との関係づくり
・ロビイング活動

この辺りが、中間支援団体・ネットワーク型組織の主な役割ではないでしょうか?

ロビイング活動(アドボカシー)、各々の団体同士の関係づくり、調査のための情報収集は、いずれもNPONGOセクターにとって重要な仕事であることには、全く同意です。

 

2 支援は受益者に届けたい、人件費(経費)に使われたくない…?
「支援は、直接支援を必要としている人に届けたい」
こう考える人が多いのではないでしょうか?


それは素晴らしいことですが、「間」を担う人や組織への視点が、寄付者(私も含めて)としては、まだ足りないのかなと、「中間支援組織の目立たなさ」、に接する中で思います。
あと、現地事業を持っていないことが多い分、「現地の直接の支援対象者の写真」等は、これら団体は入手しにくく、それが発信(広報物制作等)における、訴求力の不足に繋がっているのかもしれないです。

 

3 寄付開始にあたってのイメージが沸きにくい
色々と書きましたが、事業に対してのイメージが沸きにくい、という点が、少なくとも私の場合は関心度合いに影響しています。

→ 寄付する時、寄付がどう使われるか、誰に対して使われるかについてイメージを膨らませて、「お金出していい」と思えた時に単発寄付なりマンスリーサポーターの開始なりをしてきました。


4 ネットワークの持つ力と、アドボカシーについての話
以上、アピールポイントがイメージしづらい中間支援団体ですが、挙げる成果は法律や制度といった大きな仕組みに直結することもあります。

中間支援団体もやる時はやるのです!

私の関心分野に寄せる形ですが、こちらをご覧ください。

migrants.jp

こちらの団体は、今回取り上げた中間支援団体・ネットワーク型組織にあたります。
情報発信やロビイング(アドボカシー)にも力を入れています。

現在進行形で大きな話題になっている、日本の入管制度の問題。
関連する分野に携わっている友人が異口同音に「これは・・・?」と、問題点を指摘し異を唱えている動きが有るのですが、現時点では持ちこたえています。

このことについて、こちらの団体が果たしている役割は大きく、そして、「現時点」に過ぎないので、これからも力を発揮して頂きたいところです。

 

最後のところでは、何かとイメージしにくかったネットワーク型組織を、より身近な形で伝えられればと思い、実際の団体を紹介しました。

現地事業ももちろんとても重要ですが、現地事業だけではない「役割」が、今以上に注目されるようになるといいなと思います。
やっぱり何かするにあたっては、形態を問わずお金は必要です。


今日はここまで。
ではでは~。

インパクト投資とは(その2)

こんにちは~。
本日は2回目のインパクト投資の話を。


先日参考とさせて頂いた、GSG国内諮問委員会さんから、こちらについてです。

impactinvestment.jp
潜在能力の高い「インパクト投資」ですが、現時点ではいくつかの課題もあります。


1 認知と理解の不足

「社会的インパクト投資」を実行することへの関心がある人は約2割にとどまっています。

www.nikkei.com
この点についてですが、後段の「プレーヤーの不足」「社会的基盤の不足」あっての、「認知と理解の不足」と捉えています。

担い手と受け皿(プラットフォーム)が十分に「身近な」存在、と認識できてから、関心を持ち始める人が多いのでは?と思ったことが理由です。

 

2 プレーヤーの不足
プレーヤーあっての社会的基盤という発想から、こちらを先に。
現在投資活動を行っている投資家の方達の間でも、インパクト投資への参入はこれから、というところです。

 

投資家目線としては、確実性を知ってから行動したいところではないでしょうか?

金融商品としての設計が、まだおぼろげで見えにくいところが、インパクト投資にはあると思うので、「体系立てて説明し、実例を集めているプラットフォーム」をより整備し、発信する必要があるように思います。


投資行動に関心があって、実際には投資をしていない層の人に向けては、「実践」の重要性を言い続けることも重要な気がします。

 


3 社会的基盤の不足

こちらの内閣府の資料をご確認ください。

www.npo-homepage.go.jp
結構前から基盤づくりと密接な「社会的インパクト評価」については、定着を目指した動きがあることが、資料中の「社会的インパクト評価の推進に向けて~」の箇所から把握できます。


一方で最初に挙げたGSCの資料の中では、
 ・資本市場への組み込みの不足
 ・インパクト評価の手法の未確立
への言及もありました。


資本市場が受け入れるには、手法の確立が先だと思います。
ファンドレイザーの中でも知見ある人達を中心に、インパクト評価の手法を、「実践しやすい形で」まとめて頂けるといいな。

 

「実際に何かする時、どんなレイアウトや構成が使いやすいか?」
については、現場で活動している人の声をより重視する必要があります。

 

 現時点で、3つの観点から思っているところは、以上です。

 

ひとまずインパクト評価についてはここまで。
引き続き私も学習していきたいです。
ではでは~。

情報のアンテナ張りとしての読書の話+実践の話

こんにちはー。

土日少し飛ばしましたね。
引き続きゆるりとファンドレイジングのこと書いていきたいです。


情報のアンテナ張りとしての読書の話+実践の話を。

 

1 読書の話
普段の仕事しながら、ファンドレイジングに関心を持っている私ですが、関心を持ち続けるためには、定期的に読書をして関心や情報感度を高めておく必要性は思います。

「ながら読書」は、私はあまり頭に入ってこなくて、短時間でも「読書する」という形で読書した方が、読んだ部分は頭に入ってきます。
    →    寝そべって読んだら十中八九途中で寝ます。なので椅子に座って読むか、

           体を動かしたいなら躊躇なく立ち読みもします。

               (外出歩きにくく、ただでさえ運動必要ですしね!)

 

「習慣付けが難しい」という場合は、「起きた瞬間」も狙い目ですよ。
全く頭が回っていない分、「私は読書が苦手」というバイアスもかかっていないので、「とりあえず何か本を開く・数ページ読む」というのも手だと思います。

興味ある章から「飛ばし読み」を推奨します。
前から順番に読むこと、という決まりはないです。その本の一番面白そうなところから読む方が、本を好きになるのでお勧めです。


2 実践の話
加えて、本で得た知見をアウトプットすることにも取り組まれてはいかがでしょうか?
    ・書評レポートを書く
    ・本の感想を友人とシェアする
    ・何か行動を提案している本なら、その行動を始める

といったところでしょうか?

読書のための読書ではなく、ステップアップのために読書はあると思っています。

 


ファンドレイジング関係は、特化した本は数冊といったところですが、

・お金関連、投資関連
マーケティング
・営業
・心理学関係

等々、関連する分野まで広げると一気に膨大な数の「参考図書」を得られる分野です。
何らかの形で、気になっている本を入手して読み、行動に繋げてみませんか?

 

今日はここまで。
ではでは~。